2010年4月9日金曜日

x^16-1の因数分解

「x^8+1 の因数分解」で検索された.>x^n-1の因数分解
ここには,$x^8-1$ までしか書いていないが,$x^{16}-1$ も同様である.

$x^{16}-1\\
=(x-1)(x+1)(x^2+1)(x^4+1)(x^8+1)$

この各因数を因数分解すると,
$x^2+1=x^2-(-1)=x^2-i^2=(x-i)(x+i)$

$x^4+1\\
=x^4+2x^2+1-2x^2\\
=(x^2+1)^2-(\sqrt{2}x)^2\\
=(x^2-\sqrt{2}x+1)(x^2+\sqrt{2}x+1)\\
=(x-(\frac{\sqrt{2}+i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2}-i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{-\sqrt{2}+i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{-\sqrt{2}-i\sqrt{2}}{2}))$

$x^8+1\\
=x^8+2x^4+1-2x^4\\
=(x^4+1)^2-(\sqrt{2}x^2)^2\\
=(x^4-\sqrt{2}x^2+1)(x^4+\sqrt{2}x^2+1)$

前半の4次式は
$x^4-\sqrt{2}x^2+1\\
=x^4+2x^2+1-2x^2-\sqrt{2}x^2\\
=x^4+2x^2+1-(2+\sqrt{2})x^2\\
=(x^2+1)^2-(\sqrt{2+\sqrt{2}}x)^2\\
=(x^2-\sqrt{2+\sqrt{2}}x+1)(x^2+\sqrt{2+\sqrt{2}}x+1)$

前半の2次式は
$x^2-\sqrt{2+\sqrt{2}}x+1\\
=(x-(\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))
(x-(\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}-i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))$

他の項も同様に変形すると,
$x^{16}-1\\
=(x^8-1)(x^8+1)\\
=(x^4-1)(x^4+1)(x^4-\sqrt{2}x^2+1)(x^4+\sqrt{2}x^2+1)\\
=(x^2-1)(x^2+1)(x^2-\sqrt{2}x+1)(x^2+\sqrt{2}x+1)(x^2+\sqrt{2+\sqrt{2}}x+1)(x^2-\sqrt{2+\sqrt{2}}x+1)(x^2+\sqrt{2-\sqrt{2}}x+1)(x^2-\sqrt{2-\sqrt{2}}x+1)\\
=(x-1)(x+1)(x-i)(x+i)\\
(x-(\frac{\sqrt{2}+i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2}-i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{-\sqrt{2}+i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{-\sqrt{2}-i\sqrt{2}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}-i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(-\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(-\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}-i\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}-i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(-\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}))\\
(x-(-\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}-i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}))$


以上が,複2次式の式変形による因数分解であるが,$x^{16}-1=0$の解は,1の16乗根であるので,複素平面上の原点を中心とする単位円周上,(1,0)を頂点とする正16角形の頂点に並ぶ.>1の累乗根が円周上にある理由
つまり, k=0,1,2,3,…,15のとき,
$\cos\frac{k\pi}{8}+i\sin\frac{k\pi}{8}$
と表される.
たとえば,k=1 のときは,
$x=\cos\frac{\pi}{8}+i\sin\frac{\pi}{8}$
なので,π/8 の cos と sin を求めればよい.

半角公式で,
$(\sin\frac{\pi}{8})^2=\frac{1-\cos\frac{\pi}{4}}{2}\\
=\frac{1-\frac{1}{\sqrt{2}}}{2}\\
=\frac{2-\sqrt{2}}{4}$
$(\cos\frac{\pi}{8})^2=\frac{1+\cos\frac{\pi}{4}}{2}\\
=\frac{1+\frac{1}{\sqrt{2}}}{2}\\
=\frac{2+\sqrt{2}}{4}$
より,
$x=\cos\frac{\pi}{8}+i\sin\frac{\pi}{8}\\
=\sqrt{\frac{2+\sqrt{2}}{4}}+i\sqrt{\frac{2-\sqrt{2}}{4}}\\
=\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}$
を得るので,因数の一つは,
$(x-(\frac{\sqrt{2+\sqrt{2}}}{2}+i\frac{\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2}))$
とわかる.
あとは,
π/4,3π/8,π/2,5π/8,3π/4,7π/8,π,9π/8,5π/4,11π/8,3π/2,13π/8,7π/4,15π/8
のときの sin cos を求めればよい.

この中で,x^2-1=0,x^4-1=0,x^8-1=0 はそれぞれ,1の平方根,4乗根,8乗根なので,1の原始16乗根(つまり x^8+1=0 の解)は
π/8,3π/8,5π/8,7π/8,9π/8,11π/8,13π/8,15π/8
の sin cos を求めればよい.

2 件のコメント:

  1. くろねこ様へ⇒私は777jtと言う物です。よろしくお願いします。自分も数学が好きで因数分解は一番好きでした。
    たかが因数分解されど因数分解という気が勉強していく上でつくづく感じました。因数分解がこんなに難しいものだとは
    本当に改めてきずきました。実際くろねこ様の書き込みを
    みて「やっぱしかああ」と思うのは「5次式。7次式。
    11次式。12次式。13次式。14次式。15次式。
    そして候補にあがってなかった(X^16+1=0)」
    ですね?「X^16-1=0」の解き方は書いておられて
    ましたけどね?「X^n±1=0」の「nの値が素数の場合」は
    因数分解するにはかなり難しいみたいですし、で「nの値が偶数の場合」は「2次式から8次式」までは決着がついているみたいですねえ。
    まああ因数分解するときに「複素数の範囲」まで範囲を
    広げれば形はちょっと複雑にはなりますが因数分解は出来る
    まああ「?次式まで高次」出来るかどうか考え出したらきりがないですが、、、。「高次方程式 x^n-1=0 の代数的解」
    で勉強すれば手掛かりはあるかもしれませんが、、、。
    これはくろねこ様にお願いがあるのですが、
    もしよろしければ16次までの高次の方程式の因数分解の
    バリエーションを教えてほしい。そこからがきっかけで
    因数分解の新しい扉が広がりますし、私も微力ながら
    支援させていただきますのでよろしくお願い申

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  2. x^16+1 は x^32-1 の原始冪根を与えますよね.
    (x^16-1)(x^16+1)=x^32-1
    原始冪根を与える多項式はメビウスの反転公式で.

    x^n-1=0 はアーベル方程式だから,代数的に可解であることはガウスが証明しています.

    返信削除

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