2012年11月21日水曜日

作文指導

生徒が志望理由書を書いたので見てくれ,と進路室に持ってきた.
600字程度の志望理由書の作文指導.

去年2000字の課題の指導をしたけれど,600字の方がむずかしい.それだけの字数で必要な情報を盛り込み,自分の気持や意欲を伝えねばならない.

最初に生徒が書いてきたものは,例によって,以前面接指導でもあったような,よく調べて「真面目さだけが伝わる」作文.
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自分がその分野に興味を持ったエピソードで始まり,進学先の校訓や授業に触れて,自分がいかにその学校に向いているかを並べ,未来の夢の実現にはその学校に進学せねばならぬと結ばれている.
「・・・・・・つまらん!」

こういう文章ばかり読まされる身になればわかるが,
「あー,またこのパターン」
非常に平面的・表層的で,何かもっと,自分の人格なり,生き方に対する姿勢なりがにじみ出るような文になっていない.

もちろん,600字程度では逆説的なことで論を張ったり,突拍子もないことを書く訳にはいかない.

受験で一番伸ばすのが難しい科目は,「現代文」である.古文や英語は単語や文法覚えればよいし,受験数学などは,難問のパターンをマスターすれば運転免許の試験程度のものである.
現代文ばかりは,作者の言いたいことを見つけたり,20字で要約したりというのは実は一朝一夕に身につくものではないし,「こうすれば大丈夫」というようなワザはない.普段からどれだけ文章を読み書きし,「思索を深めれれているか」にかかる.考察はできても思索は難しい.

ということで,生徒といろいろ雑談して,生徒の気持ちやら考えやらを掴んでいく.色々質問してそうした考え・気持ちの「深いところ」探ってゆく.
そして,
「ということで,それを文にまとめてみれば~?」
「え~!?」

考えを深められれば,あとはテクニックに走ればよい.次にそれを教える.
書きたいことを箇条書きにして,そこからキーワードを拾う.
書きたいことはたくさんあるだろうけれど,「文章のテーマ」を決めてそれに必要な物だけを取捨選択する.
テーマが一貫していれば,読み手にストレートに伝わるものだ.

「相手の学校のこととか,校訓はどれだけ書いたらいいですか?」
そんなものばかり読まされても,「あーうるさい!つまらん!」
テーマに必要な部分だけ「そっと触れる程度」でよい.「貴学の校訓である○✕△にあるように」なんて書いちゃダメ.せいぜい単語「○✕△」を文章の中に使う程度にするか,一番良いのは,単語「○✕△」を使わないで「○✕△」が文章全体からにじみ出るような表現が出来れば最高だけれど,高校生には無理かな.

で,文章の構成を考え,書き始めたら,一気に書く.
600字なんて,スピーチなら1分もかからない.1分で相手に伝えるように一気に書く.

なんて,アドバイスを1時間した.
目標は,「自分が読んで心に残る作文」

これが数学の教員の作文指導(笑
まぁ,もともと自分は小学生のころから「作文は得意」だったけどね.国語もいつも「5」だったし.

横で聞いていた国語の先生に,
「まるで谷崎潤一郎の『文章読本』みたいな指導だった.」
とほめられた.こんど「文章読本」を読んでみよう.

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