1999年7月21日水曜日

放物線の長さ

アクセスログによると「放物線の長さ」で検索して,テスト回答にたどり着く人がけっこういる.

きっと,放物線の長さを,計算しようとして行き詰まった人が,ネットで検索したのかな?

それとも,先生から「面白いからためしに計算してみなさい」と課題でも出されたけれどできなくて探したのかな?

まぁ,根性で計算すれば高校の知識で求められる問題ではある.

残念ながら,解答ページには放物線の長さの計算はないので,がっかりしたことでしょう.

ということで,このページに書いてしまおうと思ったけど,人の答えをネットでお気楽に見つけて「課題をやりました」,あるいは「わかったつもり」というのでは,勉強にならない.

苦労してもらいましょう.

解答をフリーの組版ソフト TeX(テフ) で組みました.その TeX のソースをこのページの最後にそのまま置きました.

私の解答を手に入れる方法をここに書きます.

  1. ソースを自分でタイプセットする.(なければ自分のマシンに LaTeX をインストールしよう)
  2. TeX がなくインストールする根性もなければ,ソースはプレーンのテキストだからソースを解読する.
  3. 私に質問をして聞き出す.
  4. 私はタイプセットしたものをpdfで持っています.苦労や努力が嫌いで自力でやるのがいやな人は,「ファイルをください」とメールする.

2003年12月3日追記

2003年12月3日に,千里国際学園のB先生からいただいたメールでの指摘に基づき,いくつかの本文中の記号などのミスを訂正し,訂正では書ききれない部分を最後に追記した.

2003年12月4日追記

逆双曲正弦関数 Arcsinh x は Log で書けるのでした.


以下TeXソース

\documentclass{jarticle}

\title{放物線の長さ}
\author{くろべえ}
\date{1999年10月}
\西暦


\begin{document}
\maketitle

放物線の長さを求める問題は,高校の範囲でできるとはいえ,結構厄介である.
ここでは $y=x^2$ の区間 $[0,\ 1]$ における長さを求めてみる.

$y=f(x)$ の区間 $[a,\ b]$ における長さは,
高校の教科書によれば
\begin{quote}
$\displaystyle\int_a^b\sqrt{1+(f^\prime (x))^2}\,dx$
\end{quote}
で与えられる.

$f(x)=x^2$ とすれば $f^\prime (x)=2x$ より,区間 $[0,\ 1]$ における長さは,
$\displaystyle\int_0^1\sqrt{1+(2x)^2}\,dx$ で与えられる.

\begin{quote}
$\displaystyle
\int_0^1\sqrt{1+(2x)^2}\,dx \\
= \int_0^1\sqrt{1+4x^2}\,dx
$.
\end{quote}
ここで,$2x=\tan\theta$ とおけば $4x^2=\tan^2\theta$ で,
積分区間は$x$ が $[0,\ 1]$ だったので,
$\theta$ は$\tan \alpha=2$ に対して $[0,\ \alpha] $ となり,
$dx=\frac{1}{2\cos^2\theta}\,d\theta$ より,
\begin{quote}
$\displaystyle
\int_0^1\sqrt{1+4x^2}\,dx \\
=\int_0^\alpha
\sqrt{1+\tan^2\theta}\frac{1}{\cos^2\theta}\,d\theta \\
=\int_0^\alpha
\sqrt{\frac{1}{\cos^2\theta}}\frac{1}{2\cos^2\theta}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{1}{\cos\theta}\frac{1}{\cos^2\theta}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{1}{\cos^3\theta}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{\cos\theta}{\cos^4\theta}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{\cos\theta}{(\cos^2\theta)^2}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{\cos\theta}{(1-\sin^2\theta)^2}\,d\theta
$.
\end{quote}
ここで,$\sin\theta=u$ とおけば $\cos\theta\,d\theta=du$ で,
$\theta$ の積分区間は $\tan \alpha=2$ に対して $[0,\ \alpha]$ だったので,
$\sin\alpha=\sqrt{1-\cos^2\alpha}=\sqrt{1-\frac{1}{1+\tan^2\alpha}}
\sqrt{1-\frac{1}{1+2^2}}=\sqrt{\frac{4}{5}}=\frac{2}{\sqrt{5}}$ より,
$u$ の積分区間は $[0,\ \frac{2}{\sqrt{5}}] $ となり,
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{2}
\int_0^\alpha
\frac{\cos\theta}{(1-\sin^2\theta)^2}\,d\theta \\
=\frac{1}{2}
\int_0^\frac{2}{\sqrt{5}}
\frac{1}{(1-u^2)^2}\,du \\
$
\end{quote}
$\frac{1}{(1-u)^2(1+u)^2}$ を部分分数に分解する.
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{(1-u)^2(1+u)^2}
=\frac{a}{1-u}
+\frac{b}{(1-u)^2}
+\frac{c}{1+u}
+\frac{d}{(1+u)^2}
$
\end{quote}
とおき,両辺に $(1-u^2)^2$ をかけて分母を払うと
\begin{quote}
$\displaystyle
1 = a(1-u)(1+u)^2+b(1+u)^2+c(1-u)^2(1+u)+d(1-u)^2 \\
1 = (-a+c)u^3+(-a+b-c+d)u^2+(a+2b-c-2d)u+(a+b+c+d)
$
\end{quote}
これは恒等式だから(要するに左辺を $0u^3+0u^2+0u+1$ と考え係数を合わせて)
\begin{quote}
$\displaystyle
-a+c=0,\\
-a+b-c+d=0,\\
a+2b-c-2d=0,\\
a+b+c+d=1.
$
\end{quote}
この連立方程式を解くと,$a=b=c=d=\frac{1}{4}$ より
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{2}
\int_0^\frac{2}{\sqrt{5}}
\frac{1}{(1-u^2)^2}\,du \\
=\frac{1}{2}\cdot\frac{1}{4}
\int_0^\frac{2}{\sqrt{5}}
\left(
\frac{1}{1-u}
+ \frac{1}{(1-u)^2}
+ \frac{1}{1+u}
+ \frac{1}{(1+u)^2}
\right)\,du
\\
=\frac{1}{8}
\left[
-\log(1-u)+\frac{1}{1-u}+\log(1+u)+\frac{-1}{1+u}
\right]_0^\frac{2}{\sqrt{5}}
\\
=\frac{1}{8}
\left(
-\log\left(
1-\frac{2}{\sqrt{5}}
\right)
+\frac{1}{1-\frac{2}{\sqrt{5}}}
+\log\left(
1+\frac{2}{\sqrt{5}}
\right)
+\frac{-1}{1+\frac{2}{\sqrt{5}}}
\right)
\\
=\frac{1}{8}\left(
-\log\left(
1-\frac{2}{\sqrt{5}}
\right)
+\frac{1}{1-\frac{2}{\sqrt{5}}}
+\log\left(
1+\frac{2}{\sqrt{5}}
\right)
+\frac{-1}{1+\frac{2}{\sqrt{5}}}
\right)\\
=\frac{4\sqrt{5}+\log\frac{5+2\sqrt{5}}{5-2\sqrt{5}}}{8}
$
\end{quote}
約 1.47894 である.

ついでに原始関数を求めて見よう.
結局,上記の積分の計算から,
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{8}\left(
-\log\left(1-u\right)
+\frac{1}{1-u}
+\log\left(1+u\right)
+\frac{-1}{1+u}
\right)\\
=\frac{1}{8}\left(
\frac{2u}{1-u^2}
+\log\frac{1+u}{1-u}
\right)\\
$
\end{quote}
となることまではわかる.$u=\sin\theta$ より,
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{8}\left(
\frac{2u}{1-u^2}
+\log\frac{1+u}{1-u}
\right)\\
=\frac{1}{8}\left(
\frac{2\sin\theta}{1-\sin^2\theta}
+\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}
\right)\\
$
\end{quote}
とりあえず,$\frac{2\sin\theta}{1-\sin^2\theta}$
の部分は
\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{2\sin\theta}{1-\sin^2\theta}\\
=\frac{2\sqrt{1-\cos^2\theta}}{\cos^2\theta} \\
=\frac{2\sqrt{1-\frac{1}{1+\tan^2\theta}}}{\frac{1}{1+\tan^2\theta}} \\
=\frac{2\sqrt{1-\frac{1}{1+(2x)^2}}}{\frac{1}{1+(2x)^2}} \\
=2(1+4x^2)\sqrt{\frac{4x^2}{1+4x^2}} \\
=2(1+4x^2)\frac{2x}{\sqrt{1+4x^2}} \\
=4x\sqrt{1+4x^2} \\
$
\end{quote}
と,$x$ の関数で表せるが,
$\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}$ の部分はまず無理のような気がする.
Mathematica で計算させたら
ArcSinh[2x] と,高校数学では出てこない関数で表現された.

\begin{quote}
$\displaystyle
\frac{1}{8}\left(
\frac{2\sin\theta}{1-\sin^2\theta}
-\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}
\right)\\
=\frac{1}{8}\left(
\frac{2\sin\theta}{\cos^2\theta}
-\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}
\right)\\
$
\end{quote}
を微分する問題をテストで出したことがあった.
微分は,何の工夫もないただの計算問題である.

\vspace{\baselineskip}
\textbf{\large 2003年12月3日追記}
\vspace{\baselineskip}

2003年12月3日に,千里国際学園のB先生からいただいたメールでの
指摘に基づき,
いくつかの本文中の記号などのミスを訂正しました.

さらに,本文の
\begin{quote}
「$\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}$ の部分はまず無理のような気がする.

\end{quote}
という部分に対しても,次のような指摘がありました.

\begin{quotation}
一番前の$\frac{1}{8}$
を$\frac{1}{4}$にして中に$\frac{1}{2}$を掛けると、
$\log$の中が$\sqrt{\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}}$となり、
これを変形すれば、
$\log$の中は$\sec\theta+\tan\theta$となって、
結局求める不定積分は
$\frac{1}{4}\left(2x\sqrt{1+4x^2}+\log(2x+\sqrt{1+4x^2}\right)+C$
となります。

また、赤チャートの「44無理関数の積分法」のページには別解が掲載されてます。
すでにご存知でしたら失礼をお許し下さい。

\end{quotation}

つまり,
$\log\frac{1+\sin\theta}{1-\sin\theta}
=\log\frac{(1+\sin\theta)^2}{(1-\sin\theta)(1+\sin\theta)}
=\log\frac{(1+\sin\theta)^2}{1-\sin^2\theta}
=\log\frac{(1+\sin\theta)^2}{\cos^2\theta}
=2\log\frac{1+\sin\theta}{\cos\theta}
=2\log\left(\frac{1}{\cos\theta}+\frac{\sin\theta}{\cos\theta}\right)
=2\log\left(\sqrt{\frac{1}{\cos^2\theta}}+\tan\theta\right) \\
=2\log\left(\sqrt{1+\tan^2\theta}+\tan\theta\right)
=2\log\left(\sqrt{1+(2x)^2}+2x\right)
$ と $x$ の式に変形できる.

さらに,数研出版の赤チャートの「44無理関数の積分法」のページには
$\int\sqrt{x^2+a^2}\, dx$ が解説されており,
そこでは$x+\sqrt{x^2+a^2}=t$ とおいて,
$x^2+a^2=(t-x)^2$, $2tx=t^2-a^2$,
$x=\frac{1}{2}\left(t-\frac{a^2}{t}\right)$,
$dx=\frac{1}{2}\left(1+\frac{a^2}{t^2}\right)dt$ と
置換することにより,
三角関数に置換することなく
簡単に導く方法が示されている.

実際,この放物線の長さの問題の場合は,
$2x+\sqrt{1+4x^2}=t$ とおけば,あとは同じである.

私自身は浅学非才で,赤チャートのこの部分は知らなかった.

\vspace{\baselineskip}
\textbf{\large ArcSinh[x]について.}
\vspace{\baselineskip}

本文では「高校数学では出てこない関数で表現された」と書いたが,
これは $\sinh x = \frac{e^{x}-e^{-x}}{2}$ の逆関数なので,
初等関数で表すことができ,
実際 $\log\left(\sqrt{1+x^2}+x\right)$
となる.

\begin{quote}
$y=\sinh^{-1} x$ ならば
$x = \sinh y = \frac{e^{y}-e^{-y}}{2}$, より,
$2x = e^{y}-\frac{1}{e^{y}}$,

両辺を $e^y$倍して
$2xe^y = e^{2y}-1$,

$e^y$ で整理すると $e^y$ の2次方程式となって,
$ (e^{y})^2-2xe^y-1 =0$,

$e^y=x+\sqrt{x^2-(-1)}=x+\sqrt{x^2+1}$,

したがって,
$y=\log(x+\sqrt{x^2+1})$ となる.
\end{quote}

つまり Mathematica が表示した
Arcsinh[2x] は初等関数で\\
$\log(2x+\sqrt{4x^2+1})$ と表されたのである.

赤チャートの置換は逆$\sinh x =\log(x+\sqrt{x^2+a^2})$
で $e^y = t$ に置換したといえる.

\end{document}



1999年7月10日土曜日

1999年1学期一斉テスト

1999年7月に3年生に実施したいわゆる期末テスト。
PDF と TeXソース
卒業生(浪人中)のNくんは, 「去年授業でよい成績とれずに悔しかったからテストを受けさせてほしい」 ということで,このテスト問題に挑戦した.

数学III1学期一斉テスト

(100分)配点は生徒の出来による.
つまり正解者が少ないほどオッズがあがり,配点も大きくなる.
この方法だと,121人受験した場合,全員正解の問題と,
一人のみ正解の問題では最大で,121倍のオッズの比になるが,
それを3倍に補正してから,100点満点に配分している.
問題ごとにオッズと配点を記した.


平均23.8,標準偏差12.1
N君は得点55点.したがって偏差値76.


  • は第何象限の角か.






  • N君の答
      第2象限 正解
    解答
      5/3=1.666... は π/2=1.57... より大きく、 π=3.14... より小さいので、第2象限である。
    解説
      弧度法(ラジアン)に慣れていくと、πが単位のように思えてくる。 すると、「πが抜けている。印刷ミスでは?」といいたくなる。 これはそういう人に対する引っかけ問題である。 πは単位でもなんでもなく、定数 3.14… である。
    結果
      ○ 66人 △ 0人 × 55人 オッズ 1.8 配点 2.99 ×の大多数が、5π/3 と勘違いして、第4象限と答えている。


  • 数列 は定数) の極限を求めよ.





  • N君の答
      a 正解
    解答

    解説
      基礎的な問題、単純な式変形で、 x->0 なら sin x / x -> 1 の形に持ち込む。
    結果
      ○ 41人 △ 0人 × 80人


    オッズ 3.0 配点 3.42


  • は定数)を求めよ.




  • N君の答
      a^2/2 正解
    解答
       
    解説
      前問よりちょいとひねりが加えられているが、式変形で、 x→0 なら sin x / x → 1 の形に持ち込む。

    結果
      ○ 40人 △ 0人 × 81人 オッズ 3.0 配点 3.44


  • を求めよ.




  • N君の答
      -1/2 正解.この3問は浪人生にとっては,「計算練習」でしょう.

    解答

    解説
      今度は log がらみ。やはり式変形で  x→0 なら sin x / x → 1, (1+x)^(1/x) → e の形に持ち込む。
    結果
      ○ 8人 △ 0人 × 113人 オッズ 15.1 配点 5.43 さすがに複合問題は難しい。



  • を微分せよ.




  • N君の答
      無回答
      ちょっと根性が出なかった. まぁ,この問題に根性出す必要はないが,(出してもなんら勉強にならない) 1/Cos^3 の積分やったことはないのかな? 放物線の長さの計算に出てくるのだよ.
    解答

    解説
      とても詳細を書く気がしない。 答え 1/cos^3 x を積分して作った問題である。 「10桁の掛け算をやれ」といってるような問題で、 工夫もなにもなく、ただひたすら計算するのみ。 大量の計算を、見失うことなく自分なりに整理して正確に実行する力が求められる。 もちろん、この答えを積分して、問題の式を導くのは10倍難しい。
    結果
      ○ 25人 △ 0人 × 96人 オッズ 4.8 配点 3.93 25人もできた。あたりまえか。


  • 級数 について,





  • (1)級数が収束するための の範囲を求めよ.
    (2)そのときの和を求めよ.
    N君の答
      (1) 0≦x≦2 不正解. (2) x^2/(4-2x) 不正解.n=1 が初項ならこの答え.まんまとひっかかったね.
    解答
      (1) 公比が x/2 の等比級数なので、|x/2|<1 n="0">
      解説
        教科書レベルのやさしい問題。ただ、n=0 からはじまってるところが ひっかけといえば、ひっかけである。
      結果(1)
        ○ 49人 △ 0人 × 72人 オッズ 2.5 配点 3.25
      結果(2)
        ○ 20人 △ 0人 × 101人 オッズ 6.1 配点 4.19






  •   (ただし,)のとき,





  • (1) の式で表せ.
    (2) を求めよ.
    N君の答
      (1)1/√(1-x^2) 正解 (2)x(1-x-2)^(3/2) 正解

    解答
      (1)

      (2)



    解説
      教科書章末問題レベルの基礎的な問題。 解答の中に書かなかったが、平方根が正のみであるのは、y の範囲からいえる。 問題文の但し書きは飾りじゃないのよ。
    結果(1)
      ○ 35人 △ 0人 × 86人 オッズ 3.5 配点 3.57
    結果(2)
      ○ 12人 △ 0人 × 109人 オッズ 10.1 配点4.84



  • を求めよ.




  • N君の答
      0 不正解.おいおい,これくらいの極限の計算は 身についてないとやばいぞ.



    解答

    解説
      極限の問題なので、解答例の解き方が正統なのだろうが、 記述式ではなく、解答欄を埋めるだけなのだから、微分の公式を使って、




    とすると簡単である。
    結果
      ○ 14人 △ 0人 × 107人 オッズ 8.6 配点 4.63


  • のとき,





  • (1) で表せ.
    (2)で表せ.
    N君の答
      (1)y/a^2 正解 (2)(1/a^2)y or y^(2n) or の後ろが不正解で,△
    解答
      (1)



      (2) 記述式答案なら例えば次のように書くことも考えられる。
    数列は,
    より初項 ,公比の等比数列で,

    しかし、一番手堅いのは 4階微分, 6階微分を求めて 2n 階微分を類推し、 数学的帰納法で証明することかな。
    解説
    結果(1)
      ○ 40人 △ 0人 × 81人 オッズ 3.0 配点 3.44
    結果(2)
      ○ 21人 △ 0人 × 100人 オッズ 5.8 配点 4.13
    以上解答欄に答えを書くだけの問題だから、 答えが合っていれば、どんな解き方をしても正解である。
    しかし、以下の問題は答案に不備があれば、答えが合っていても 減点される記述式。


  • 数列 の極限を求めよ.




  • N君の答
      無解答.平均値の定理を使う基礎的な問題だぞ.
    解答


    より
    は有界(-1以上1以下)だから
     より 

    解説
      cos の有界と sin の無限小両方に言及して満点。片方で得点半分。 この問題は今回の試験範囲ではない微分の応用「平均値の定理」 を使うとすぐできる問題であるが、三角関数の公式でできる問題なので、 出題した。予習が進んでいると思われる2名の生徒が「平均値の定理」 を使用して解いた。もちろん正解である。
    結果
      ○ 1人 △ 8人 × 112人 オッズ 24.2 配点 6.20


  • 級数    について次の問いに答えよ.





  • (1) 部分和が単調増加であることを示せ.
    N君の答
      1+1/2^2+1/3^2+1/n^2=S(n) とおくと,S(n)-S(n-1)=1/n^2>0 正解.
    解答
      N君の答えで正解.
    解説
    まぁ,「級数の各項が正の数だから単調増加」でもOK でしょう.
    結果
      ○ 39人 △ 3人 × 79人 オッズ 3.0 配点 3.43
    (2) 部分和は有界であることを示せ.(Hint をうまく使う)
    N君の答
      1/n(n-1) > 1/n^2 k≧2 のとき,
      n
      ∑ 1/k(k-1) >
      k=2
      n
      ∑ 1/k^2
      k=2
      1-1/n>1/2^2+1/3^2+…+1/n^2 2-1/n>1+1/2^2+1/3^2+…+1/n^2 lim 2-1/n =2 > lim 1+1/2^2+1/3^2+…+1/n^2 ∴有限 だいたい論旨が合っているので正解. 細かいところが不正確で,これが競争試験なら減点の対象になりうる. 下の解答例と比べてほしい.
    解答
    Hint の両辺の逆数を取ることによりが成り立つから
    のとき
    ここで,より


    解説
      Hint なしで解ける生徒はその手の問題を経験済みといえる. そんなミラクルテクニックの知識を問うつもりは毛頭ないので, はじめから Hint を与え,「論述能力」を見た.
    結果
      ○ 4人 △ 5人 × 112人 オッズ 18.6 配点 5.76

    (3) 級数の極限について述べなさい.
    N君の答
      (2) より 2 (2) だけからはいえない.まぁ収束することを主張しているから △. 2より小さい数列が収束するということはない. 例えば,sin(1/n) という数列はどの項も2以下だが,発散する数列である.
    解答
      単調増加で上に有界な数列は収束する.という定理から (1), (2) により 級数は収束する.
    解説
      極限は 2 以下の数であることが (2) より保証される. N君は2が極限であるとしているが,この定理は極限の存在をアプリオリに 保証するだけで,極限値を求める手段は与えない. 実際この級数の極限は π^2/6=1.64493… で,2よりだいぶ小さい.
    結果
      ○ 16人 △ 1人 × 104人 オッズ 7.3 配点 4.42


  • における微分係数 を定義せよ.





  • N君の答
      f '(a)=     f(x)-f(a)
      lim ―――――
      x→a   x-a
      f '(a)=     f(a+h)-f(a)
      lim ―――――
      h→0   h
      定義の式だけ出来ているので,△
    解答
    が存在するとき,それをにおける微分係数といい,と書く.

    解説
      式だけしか書いていない△が多い.極限の存在が 微分の定義である.
    結果
      ○ 2人 △ 57人 × 62人 オッズ 4.0 配点 3.71


  • の 導関数が であることを微分の定義にしたがって示せ.




  • N君の答
      f(x)=√x とおき f(a)=√a の点での微分を考える.
      f '(a)=     f(x)-f(a)
      lim ――――― = x-a = h とおくと⇒
      x→a   x-a
          f(h+a)-f(a)
      lim ―――――
      h→0   h
           √(h+a)-√a
      = lim ――――――
      h→0   h
            h+a-a
      = lim ――――――――
      h→0  h(√(h+a)+√a)
              1
      = lim ――――――― =
      h→0  √(h+a)+√a
       1
      ――
      2√a
      一部矛盾があるので,減点して△.
    解答


    解説
      教科書丸写しの問題.
    結果
      ○ 62人 △ 3人 × 56人 オッズ 1.9 配点 3.02


  • で定義された関数の導関数はx<1>1 のとき2x だから,x→1 のとき2x→2 より, x=1 の微分係数は 2 である.」 とするのは間違いである.微分の定義にしたがって,間違いを正せ.




  • N君の答
      微分可能であるということはその点において連続関数であること必要がある. しかしこの関数は x=1 において不連続であり これは微分できないということになりうる. 不正解「微分の定義にしたがって」示していない.
    解答
    f(1)=2 なので,
    x>1 のとき f(x)=x^2+1 より

    x
    よって,が存在しないので,x=1 の微分係数は存在しない.
      解説
        定理「微分可能なら連続」があるので, その対偶「不連続なら微分不可能」はいつでもいえる. したがってこの問題は明らかだが, それを「微分の定義」にしたがって,示してはじめて正解である.
      結果
        ○ 2人 △ 2人 × 117人 オッズ 40.3 配点 7.16


    • 奇関数の導関数は偶関数であることを証明せよ. あ,もちろん関数は微分可能だからね.




    • N君の答
        f(x) を奇関数とすると, f(x)=-f(-x). 微分すると f '(x)=f '(-x) おっとーこれは偶関数. 正解.
      解答
        f(x) を奇関数とすると, f(x)=-f(-x). 両辺を微分すると f '(x)=-f '(-x)×(-1) = f '(-x). したがって f '(x) は偶関数.
      解説
        わかってみればこれだけの問題,ところが出来は悪い.
      結果
        ○ 2人 △ 1人 × 118人 オッズ 48.4 配点 7.54
      次の問題は最後のふたつ正解者がいなかったので, 全員に○を与えた. その上で,9月1日期限の「レポート」とした.


    • x≠0のとき ,f(0)=0 と定義された関数について次の問いに答えよ。





    • (1) f(x) が連続かどうか調べよ。
      N君の答
        x →+0 のとき,f(x)=x^2 sin(1/x)→ +sin∞. x →-0 のとき,f(x)→ -sin∞. よって連続にはならない 不正解.
      解答
        x≠0 のとき 連続関数 1/x と連続関数 sin x の合成に連続関数 x2 を かけたものだから連続. さて,x=0 で連続かどうか. x→0 のとき 1/x は絶対値が正の無限大に発散するが, このとき sin(1/x) は有界(-1以上1以下)であるから それに無限小 x2 をかけた f(x) は無限小. よって limx→0 f(x)=0=f(0) より x=0 で連続. よって実数全体で連続.
      解説
      教科書の連続の定義に当てはまるかどうかを検証するだけである.
      教科書では関数の連続をつぎのように定義している.
        f(x) が x=a で連続であるとは
        1. f(a) が定義されていて
        2. limx→a f(x)が存在し,
        3. limx→a f(x)=f(a).
      結果
        ○ 4人 △ 6人 × 111人 オッズ 17.3 配点 5.64

      (2) x≠0のとき f '(x) を求めよ。
      N君の答
        f(x)=x^2 sin(1/x) なので, f '(x)=2x sin(1/x) + x^2 (-1/x^2) cos(1/x) =2x sin(1/x) - cos(1/x) 正解.
      解答
        N 君の解答のとおりで問題ない.
      解説
        これは計算問題,たくさんの人ができた.めでたしめでたし.
      結果
        ○ 43人 △ 1人 × 77人 オッズ 2.8 配点 3.36

      (3) f' (0) を求めよ。
      N君の答
        (空欄)
      解答
        (2) で求めた導関数は当然 x≠0 のときである. f '(0) は定義に従って求めて,極限が存在するときだけ存在する. x→0 のとき (f(x)-f(0))/(x-0) の極限が存在すればそれが f '(0). f(0)=0 より (f(x)-f(0))/(x-0) = f(x)/x = x sin(1/x). x→0 のとき 1/x は発散するが,sin(1/x) は有界. x は無限小だから x sin(1/x) は無限小. したがって,f '(0)=0 が存在する.
      解説
      微分とはあくまで微分の定義の極限が存在するかどうかである.
      結果
        ○ 121人 正解者なしのため全員に得点 △ 0人 × 0人 オッズ 1 配点 2.51

      (4) f '(x)が連続かどうか調べよ。
      N君の答
        x→+0 のとき f '(x) → 2sin∞-cos∞. x→-0 のとき f '(x) → -2sin∞-cos∞. よって不連続 不連続であることはあっているが, これは論証とはいえない.
      解答
        2x sin(1/x) は無限小であるが, cos(1/x) は振動するから, x→0 のとき f '(x) は振動. しかし,f '(0) が定義されているから f '(x) は x=0 で不連続.
      解説
      (2) でもとめた導関数の極限と f '(0) が一致するかどうかである. これも教科書の連続性の定義どおりに考える.
      結果
        ○ 121人 正解者なしのため全員に得点 △ 0人 × 0人 オッズ 1 配点 2.51